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すばらしき映画音楽たちのcookieのレビュー・感想・評価

すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)
4.0
映画音楽にフォーカスしたドキュメンタリー。
その歴史やできあがるまでの過程が、様々な映画の名シーンや印象的な音楽とともに、名だたる作曲家等のインタビューを交えて描かれており、映画の裏側も知れる作品。
父が持っていたスクリーン・ミュージックのLPを懐かしく思いながら見た。

自分だけかもしれないが、作曲家に対する認識が大きく違っていた。
音楽がどのように使われるかは、監督や編集者たちに全て任されていると思っていたら...

監督と対面での打合せで映像分野と音楽分野の情報を共有する「スポッティング」と呼ばれる作業。作曲家はそこから監督の意図をくみ取りつつ、できあがった音の無い映像を見ながらそれに合わせて音楽を作る。
何と気が遠くなりそうな作業!(「フィルムスコアリング」というらしい)
映像に合わせて教授(YMO)がビアノを奏でる姿が思い浮かんだw🎹

劇場に足を運び、鑑賞後に観客が口ずさむのをトイレで待つというエピソードも印象深かった。

音楽には注目しても、ほとんど意識することのなかった映画音楽作曲家たちが、とても輝いて見えた✨

無声映画の時代、映写機の騒音をごまかすために各劇場でシアターオルガン(初めて見た!)奏者が生演奏していた映画音楽♪
近年気になっていたフルオーケストラ生演奏付き映画上映、お高くて躊躇していたけれど、行ってみようかな...

【notes】
●音楽は実体のない唯一の芸術。空気がそれを伝えるだけ。

●バグルスの「ラジオ・スターの悲劇」のPVでキーボードを弾いていたハンス・ジマー

●初めてのオーケストラは「キングコング」、初めてのビッグバンドは「007」

●オーケストラのレッド・ツェッペリン「パイレーツ・オブ・カリビアン」

●オバマ大統領の就任演説で使われたのは「タイタンズを忘れない」

●オーケストラの収録風景。自ら指揮する作曲家と、ブースで監督の反応を確かめる作曲家(現在は後者の方が多い)。

●原題は「Score: A Film Music Documentary」
 score = 楽譜
 film score = 映画音楽(映画のためだけに作られた曲)
 film scoring = 目の前の映像にリアルタイムで曲をつけていく方法
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