ダイナ

すばらしき映画音楽たちのダイナのレビュー・感想・評価

すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)
4.1
資料映像を基に映画音楽の歴史を辿っていき、有名映画の音楽の魅力を掘り下げるドキュメンタリー。映画音楽ができるまでのアプローチは様々で、監督と会話し詳細を詰めながらイメージを作曲に落とし込んだり、実際の映像を眺めながら即興で作曲していったり、楽器に関しては不思議な形の民族楽器や日用品までと、目指す音の追求方法が作曲家によって異なるのがとても面白いです。大作は殆どオーケストラだと思っていましたが、打ち込み系もあるのが意外。印象的だった話は「カールじいさんの空飛ぶ家」の音楽による目線操作の話や、「E.T.」の音楽のメリハリが観客に与える効果の話。今後映画鑑賞の中でこういった技法を探したりしちゃいそう。

前述したE.T.やインセプション等、一部クライマックスに触れている映画もあるので少しでもネタバレが気になる方はそこだけ飛ばして後から見返すもありでしょう。観たことのある映画の音楽に懐かしみ成り立ちを知りまた観たくなり、知らなかった映画の音楽に惹かれ観たくなり…本作で多くの映画への食指が動かされることは間違いなし。一見の価値ありです。
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