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すばらしき映画音楽たちのshinoのレビュー・感想・評価

すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)
4.8
"永遠に残る作品を奏でた"

たとえば遥か昔、遠い銀河系の物語が幕を開けるとき…
たとえば、最恐の力を持つ指輪を葬る宿命を背負った青年が、ふと故郷を想うとき…
たとえば、海面に不穏な影と背びれが忍び寄るとき…
たとえば、身分の違う男女が豪華客船の先端で、大海原に愛を確信するとき…

そこにはいつも脳裏に焼きついて離れない音楽があった――

もう、めちゃめちゃ良かったです🥺
ドキュメンタリーはいつも眠くなりがちですが、コマ割りというか…構成のテンポが良くて次から次へと飽きさせない。
鳥肌と脳のドーパミン出放題の1時間半。鳥肌の原理も映画内でしっかり解説してくれます。笑

無声映画にピアノの伴奏をつけていた時代から、「神の領域」と他の作曲者に崇められるジョン・ウィリアムズ様の黄金期、そして現代の映画音楽までの歴史を、誰もが聴いたことのあるフレーズと共に歩んでいきます♪

音楽がなければ、ホラー映画はさほど怖くない。のは、私も知ってた👻
ホラー苦手なので、出るぞ…!ってシーンは目だけがあけてとにかく耳をふさぐ。(見逃したくはない、けど怖い)

音楽がなければ、ダース・ベイダーだってあそこまで威厳がでないし、スーパーマンだって飛び立てない、E.Tだって宇宙に帰れなかったかも。
こんなこと言ったら映像チームの方々に怒られるかもしれないですが、映画ってほんと、半分以上音楽でできているのでは、とも思えてしまう映画です。

映像にしろ、音楽にしろ、何かを生み出す人たちは本当にすごい。好きなだけではきっとできない。

締め切りに怯えながら、自分も鳥肌が立つものでなけれなダメだと完璧を目指し…公開後も、映画館のトイレにこもって自分が作曲したフレーズをお客さんが口ずさんでくれていないかな…と鼻歌に耳をそばだてる。
作曲家ってもっとさらっと曲を作っていかにも天才感出してるのかと思ったけど、めちゃめちゃ人間くさかった…好き。

そして一番の感動エピソードは、タイタニックのテーマ。どうかエンディングまでしっかり観て欲しい。

絶対好きなこの映画をなぜこんなに観ずに寝かせておいたんだ?と疑問に思ったけど、答えは映画の中にあった。
「インセプション」のネタバレっぽい描写があります。汗
どなたかのレビューで書いてくださっているのを見て「まだ観てないからだめだ!」と思い立ったのをすっかり忘れていた。皆さんもお気をつけください。

とにかく本当に本当に大好きなドキュメンタリーになりました。今まで以上に音楽に着目して映画に向き合いたい。
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