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ジョシュア: 大国に抗った少年のtomoのレビュー・感想・評価

4.2
日本では催涙弾による鎮圧の様子などが派手に報道された雨傘革命だが、改めて時系列で見ると、本当に劇的だったのはそこではない。過激な取り締まりが市民の反発を呼び却って活動を盛り上げてしまったことにより、速やかに状況から学んだ権力側が、「何もしない」という対応で結果的に運動を鎮静化させたことの恐ろしさである。皮肉にも、市民の声を政治に反映する制度が十分でない場合、草の根活動に対する最も効果的な方法は「無視する」ことなのかもしれないと示してしまった事件である。
香港のNetflixでこれが見られることに一抹の安心を覚えると共に、試聴を終えて、この後の香港の現状を振り返り暗澹たる気持ちになった。
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