みぞみぞ

ビッグのみぞみぞのネタバレレビュー・内容・結末

ビッグ(1988年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

なつかしーー涙
フェチど真ん中のテーマなのでもちろん今見ても好き。

でも大人子供構図の物語好きすぎて、自分のこだわり強くなってきてるなぁ。
これ系の物語の常だけど、
書いてる人間は大人だから、やっぱ大人の描写の方が解像度高いし真に迫ってる。故に、大人側の視点から見た方が面白いんだけど、ケレン味があるのは子供だから、物語の軸と推進力は子供が担わないといけないというジレンマ。

今作だったら、ジョシュでグッとくるのは、大人になりきってから子供の時にハマってたしょぼいパソコンゲームをするっていう大人として描写されてるシーンだし、基本的にはヒロインのセリフの方が痺れる。ヒロインの子供に戻りたいという潜在的願望が最終的に叶わないという流れこそがドラマチックなんだよなー。
ただ、このストーリーでヒロインが主人公になってるパターンってなかなかない。それが切ない。

一生に一度で充分。
っていう名セリフ、雰囲気だけで成立させて詳しく背景の説明しないけど、
この言葉をヒロインが言った真意と過程こそが1番エモいし、本来大人子供構図の物語でそこが一番書きたいことのはずなんだよな。
けど、子供サイドが主人公である故に、そこは短尺で処理され、子供は「やっぱり元いた場所に戻りたい」っていうシンプルな動機で帰っていってしまう。
その1番大事なところに実は深みがなくなっちゃうという。

まぁただ、自分がこれを見てた小学生の時は、ジョシュのドラマにすごいワクワクしたし、親も子もどちらも楽しめるファミリー映画としては、商業的正解なんだよなたぶん。その事実に切なさ感じる。

あー、このタイプの話で、ヒロインを主人公にしながら、かつ話の推進力を保ち、かつシンプルという奇跡の設定、思いつかないかなぁ。

パーティを氷漬けにして、毎年溶かしてるみたい。ってセリフも名セリフすぎる。
みぞみぞ

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