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サム=サマンサのkuuのレビュー・感想・評価

サム=サマンサ(2017年製作の映画)
2.5
『サム=サマンサ』 
原題 Sam.
製作年2017年(2017年公開とありますが、実際は2015年公開だそうです)。上映時間100分。
美女に変身してしまった傲慢男が大騒動を巻き起こす性別逆転ラブコメディ。
監督はニコラス・ブルックス。
彼は伝説のコメディ映画の重鎮メル・ブルックスの息子。

独身を満喫する独身主義の男サムは、常に違う女性と夜を共にし大忙し。
そんなサムを見かねた親友で産婦人科医のドックは、特定の相手を見つけ落ち着いた生活をするべきだと諭すが、一笑に付されてしまう。
結婚を決めた友人スティーブンの独身お別れ会の日、悪酔いしたサムは酔い覚ましに歩いていた街中で、ガラクタを並べる骨董屋に入り込む。
店主に差し出されたお茶を飲み、雑談に興じたサムは、酔いが醒めると再び街へと戻っていった。翌朝、いつものように起きてトイレに向かったサム。
しかし自分にあるべき“下のモノ”がなくなっていることに気付く。驚き悲鳴を上げ狼狽えるサムが鏡を見ると、そこには見知らぬ女の姿が映し出されていた。。。

今作品は欠伸が出るほどゆっくりと始まる。
カメラワークと照明は良いけど、それがなければ、映画学校の卒業製作か課題のように垂れ流されてる。
台詞は遅く、演じる俳優の演技も誉められたもんではなく、予測可能で、不必要な間があり、登場人物は非常に二次元的に感じられる。
序盤はテンポがクソ悪く、停止ボタンかなぁと思い考えるほど。
しかし、ナタリー・ネップ演じるサマンサが登場すると、ペースとタイミングが完全に回復することはないものの、エネルギー爆発、存在感で改善される。
幸いなことに、ナタリーのエネルギーと興味深いサマンサのキャラの選択によって、今作品は、少なくとも個人的に期待と労力を、作品の内容で換算したら等価よりは劣ると云え、最後まで見れたエンタメ作品です。
手頃な予算で作られた映像スタイル、ナタリー・ネップの演技は巧みで、何よりも美人。
彼女が演じる女子主人公を拝むだけで文句かいたらアカンかなぁと。
ただ、サムを演じるブロック・ハリスはモデルの仕事に勤しんで俳優業はやめといたほうがよいかな。
美しい街並みの撮影などエエとこあるんやし、もっと善い作品になったんちゃうかと残念でならんかな。
今作品はスローで時折笑えるが、ほとんど忘れられるコメディと云える。
最後のヲチは、個人的に親友を思うとあり得ない。
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