10円様

茅ヶ崎物語 〜MY LITTLE HOMETOWN〜の10円様のレビュー・感想・評価

3.5
今回は10円様の音楽活動名義、「カッP」としてレビューを書かせていただきます。

邦楽をアーティストの作品と意識して聴き始めたのは中学2年生くらいかな?その頃の邦楽界はとても活気があって、小室ファミリーとかモーニング娘。が話題だった。でも幼きカッP少年にとって音楽は桑田佳祐だけだった。青森のど田舎で育った少年少女の羨望の地、東京、渋谷、原宿。でもカッPが憧れていたのは鎌倉、稲村、江ノ島、そして茅ヶ崎。桑田佳祐がいなければ、カッPはギターを触ろうとも思わなかっただろうし、DTMなんて別世界の話だっただろう。
「桑田佳祐の音楽を聴いて僕たちは波に乗った」
カッPもその1人です。「マンピーのGスポット」を聴いた1995年からずっと。

映画の内容に関しては、う〜んドキュメンタリーとしては焦点が合っていないというか、茅ヶ崎のルーツからいつの間にか桑田佳祐のルーツにシフトチェンジ。こちらとしては嬉しいですが、これは始めから桑田佳祐の映画だったのですね。というか桑田自身が茅ヶ崎って事でOK?
民族学や人類学の見地が非常に興味深かった。もともとこういう学問ってこじつけにいかに説得性を持たせるかって学問だと思うのですが、全て桑田佳祐の音楽スタイルに繋がるような見解で、問答無用で納得させられました。
「マンピーのGスポット」が神事だと?この解は全てのサザンファンが歓喜せずにはいられない。

ギタリストとしての桑田って、実は大した事ない。圧巻なのは作曲力、作詞力、パフォーマンス力でその表現の幅は制限させて良いものじゃない。
「桑田佳祐とビートたけしは放送禁止用語を言っても良いという法律を作ったら良い」
というライターのコメントを昔読みました。そう、別に体制に立ち向かう為の表現じゃない。ただ面白いから、本当に音楽とアホな事が好きなんだってスタイルが、還暦を超えてなお邦楽界をリードする桑田佳祐の魅力でしょう。

なんかこの場を借りて桑田佳祐評を書いてしまった💦まあこの映画は桑田ファンが一つの教材として観れば良いと思います。野村周平の佳祐くん意外と様になってるじゃないか!
10円様

10円様