QTaka

The Light DancesのQTakaのレビュー・感想・評価

The Light Dances(2016年製作の映画)
3.8
夢の中の一日のように、セピア色のモノクロームで記された時間を見た。
それは、とっても大切な一日だった。
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寄る辺を求めた少女。
そこに居るだけの少年。
ただ流れただけの時間。
少女の気持ちを思いつつ、自分の思いも隠しきれず、そんな少年が、必死に考えて思いついた”ただ一緒にいる”が切ないねぇ。
そんな少年の気持ちに、当たりつつ、慰められ、最後に笑顔になった少女。
辛い時に、そこに居てくれる存在の暖かさ。
ただそこに居ることに徹する、優しさと強さ。
人とひとの距離と関係の大切さ。
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物語は、始めからセピア色のモノクローム。
そこに、彩色は必要ないのだろう。
あるのは、二人の姿のみ。
渋谷の街の人ごみも彼らには関係ない。
互いの姿しか見えていないのだから。
街並みも、二人の前には意味が無かった。
そして、二人が互いを認めた時、
二人は、たぶん、外の世界が見え始めたのだろう。
ラストシーンは、夜明け(?)の車窓。
それは、色鮮やかに輝く街並みだった。
新しい世界が輝き出す。
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蒔田彩珠さん、どこかで見たなぁと思ったら、『重版出来!』に出ておられましたね。
なるほど、魅力的な笑顔、覚えてます。
イイ役者さんですね。

配信映画祭2020にて鑑賞
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