ヴレア

聖なるもののヴレアのレビュー・感想・評価

聖なるもの(2017年製作の映画)
3.1
この世は誰かの撮った映画の中なのかもしれない。
自主映画の撮影風景を綴ったドキュメンタリー風に話は進んで行き、主人公がやがて本当に撮りたいものは何なのかを見つけ出す物語だ。
途中までは彼の撮りたい映画というものが何なのか全く見えてこなくて、その優柔不断さもあってとにかくイライラさせられっぱなしだったのだが、4年に一度現れる謎の女性という怪談めいた話が出てきてからは興味が引かれた。暗い夜道でじっとこちらを見つめているシーンとか、主人公の部屋で無言で見つめてくる様とかなんかホラーが始まるんじゃないかと思ってゾクゾクさせられた。
また、映画作りを手伝ってくれる小川紗良の演技も非常に良い。訳のわからない内容なのにちゃんと演じてくれるし、ダメ出ししながらもなんだかんだ仕切って手伝ってくれる小川さんの優しさ。彼女が居なかったら絶対無理だったろう。
あとは、ミュージックラボという事で音楽と映像がうまくシンクロしていて良かったと思う。
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