映画男

血染の代紋の映画男のレビュー・感想・評価

血染の代紋(1970年製作の映画)
4.0
めちゃくちゃ面白い。スラム街で生まれ育ち菅原文太はヤクザ、梅宮辰夫はボクサーになる。(キッズリターンはここから着想得てるのかも) 時を経て、故郷に戻ってきた二人。

しかし菅原文太は生まれ育ったスラム街の取り壊しのために、梅宮辰夫はボクサーの夢を諦め、他のヤクザの下請けになり、菅原文太と敵対する。

豚小屋みたいなスラム街で住民と二つのヤクザが利権争いで激しく争う。

血で血を洗う戦い。裏切りの嵐。格闘の嵐。凄まじい怒涛の展開。

猫の死体、ネズミの死体、焼かれる豚小屋。動物も人間もじゃんじゃん死ぬ。味噌汁は投げつけられるために存在する。

回想シーンは森山大道スタイルのスチール写真で簡潔に、かつ説得力に満ちた描写。

目まぐるしく動くカメラは、まるでヤクザが乗り移ったかのようで、血の気のよだつショットの連続だ。

渡辺文雄、室田日出男、鶴田浩二、待田京介、小林稔侍、など東映のスターも集結。そしてやはり女の出番はほとんどない。男達がつくる男の映画。あっぱれ。
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