まるで「テレフォン人生相談」の相談内容のような物語でした。
空虚さの原因を顧みようともせず、ただただそれを埋めようとする登場人物たち。進んだと思ったら、結局入口へ戻ってくる。そこを観覧車に例えたというのが、見事に言い得て妙!劇中の美しい光もなんだか虚しく映り、楽しいはずの遊園地がうざったい場所になるとは、なんと皮肉な…。
やはりウディ脚本はいつも通りに秀逸ですが、笑えないシーンも多くて。代わりに、人生論を学ぶための作品になりました。現実をしっかりと受け止めて、自分が解決していかねばならないのだと。
だからこそジニーは決して色っぽくは見えなかった。血迷った女性でひたすらに痛々しかったのです。それを演じきったケイト・ウィンスレットの演技力に魅せられました。この作品のために太ったとのことですが、きっとそれをしなくても見事にジニーになりきったに違いない。