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悪女/AKUJOのkissenger800のレビュー・感想・評価

悪女/AKUJO(2017年製作の映画)
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延辺って固有名詞の用法がゼノフォビアを示すわ、もっとタチが悪い無自覚ミソジニーが全編を覆うわ、瞠目するレベルで後年の社会研究素材保存版。

毎度言う通り「バカ映画は好き」だけど、キアヌがイッヌの復讐に立ち上がるアレだってロシア・ヘイトが下敷きになってるものの、そういう要素は脱臭済だし、そもそも本線じゃないって描き方がなされているじゃないですか。
本作、アクションがやりたい、って製作のコンセプトといっさい関係ないまま、上記のようなマインドが一貫して漂ってくるあたり、もしかして:俺の嫌いなスメルが香水とされる世界。
いやー、そういう意味で衝撃でしたね。
『風と共に去りぬ』(1939)が80年以上の時を経てようやく「注釈ありきで見るべき作品」評が下されたように、製作者のみならず作品を受容する社会に、え、これ楽しい? って問いを立てることができるのは、まだ先の話なんですか。あるいは俺の嗅覚のほうが間違ってるんすか。解せぬ。
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