まめだいふく

サイボーグのまめだいふくのレビュー・感想・評価

サイボーグ(1989年製作の映画)
3.0
 本作が公開された時代、ジャン=クロード・ヴァン・ダムは、そのルックスと華麗なアクションで、その頃のアクション俳優の二大巨頭であるアーノルド・シュワルツェネッガーとシルヴェスター・スタローンを脅かす存在となるとかなんとか、一部で騒がれていたらしい。
 確かに、本作のヴァン・ダムはイケメン。しかし、主役がイケメンなら作品も良作となるかというとそうではない。

 舞台はペストの大流行で文明が崩壊した近未来の世界。ペストの治療法の情報が頭脳にインプットされたサイボーグが、護衛と共に研究者たちのところまで行く途中で、世界征服を企む集団に襲われる。護衛は殺され、サイボーグ一人で逃げている最中、ヴァン・ダム演じる主人公と出くわすのだが……。

 というわけで、てっきりヴァン・ダムがサイボーグ戦士役なのかと思っていたら違っていた、と。で、そのサイボーグを主人公が守りながら目的地に向かうのかと思いきや、サイボーグは敵に連れ去られてしまい、そのあとほとんど出番なし。タイトルにもなっているのに影が薄いぞサイボーグ!
 あとは主人公が、何だかワーワー叫びながら追いかけてくる敵たちと戦いながら、とりあえずサイボーグを助けに行くという流れ。

 主人公は銃を所持しているのだが、それにもかかわらず、ナイフ片手に突進していくバカな敵。しかし主人公はそんな敵を撃たずに、かかってこいと言わんばかりに接近戦で勝負する。いやー正々堂々としてますねー。

 『北斗の拳』や『マッドマックス』っぽい世界観は悪くないのだが、世界を救うカギを握るのがサイボーグだという設定にあまり意味がないのが残念。ヴァン・ダムの180度開脚や、華麗な回し蹴りなどは見事なんだけど。
 
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