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囚われた国家のKotaのレビュー・感想・評価

囚われた国家(2019年製作の映画)
3.8
“マッチを擦り、戦争を起こせ。”

地球外生命体の侵略により彼らの植民地と化した地球で、テロリストと弾圧されながらもエイリアン達と闘っていく組織を描く。期待せずに観たからか普通にかなり面白かったし、何故こんな評価と知名度が低いのか分からない!

確かにジャケットのようは派手なシーンは無いし、隔離地域を作り拠点化しているエイリアン達の姿もあまり出てこないけれど、それでも尚“エイリアンに侵略された世界”というドギツイ設定を背景にし、役割分担されたテロのシーンは手に汗握る群像劇。侵略当初を描く冒頭5分からラストシーンの意味まで含めずっと前のめりだった。敵を“宇宙人”と“それに従う政府”にする事でレジスタンス目線で”テロ”を正義のように描いているところが斬新で議論の余地があるのも面白いところ。

スピルバーグの“宇宙戦争”を想像させるようなミスリードが多い(ジャケットも含め)けど、もう少しレジスタンスによる解放というところをメインだと思って観てもらえば、その辺の中身のないSFよりは大変よくできていると思う。
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