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プライム・ターゲットのtheocatsのレビュー・感想・評価

プライム・ターゲット(2016年製作の映画)
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首相が大統領を殺害、に固執することで成立

するストーリー。
あれだけ簡単に大統領警護隊員たちに不満分子を潜入させえたのであれば彼らだけで容易に大統領を暗殺できるはずだが、「他国首相が米国大統領を暗殺する」という起こり得る可能性が最も低い荒唐無稽の手段のみしか実行できないと犯行組織が決めちゃったのだからどうしようもない。笑

だからそんな荒唐無稽劇を見させられているこちらとしても、座りの悪い心持のまま知的好奇心のみでどう収束されるか見届けるしかなかったのが実情。

バイオレンス殺害シーンは残忍冷酷無情。緊迫感もないわけではないが「なんじゃこりゃ???」の連続だよね。

犯行組織の完璧計略により、首相が大統領暗殺には失敗しても、ベルギー警察は何も察知していないようだしベルギー首相が何を言っても狂言としか受け止められないだろうと、そこまで犯行組織は読み切っていたわけだ。

ところが完璧なはずの計画を崩壊させたのがベルギー首相のスーパー記憶力だった!!という落ちには・・・・・、もう何を言っていいやらの心境。

それもこれも先に記した暗殺の条件を犯行グループが金科玉条のごとく遵守し、さらに首相ファミリーを生かしてくれたからに他ならず、あれ程デジタルな情報網乗っ取りができる完璧な組織が実に呆気なく逮捕しつくされてしまうのは現実的観点から「絶対ありえんっ!!!」と思った次第。

とはいえ難しい題材を成立させるために緻密なプロットを構成した点は無下に否定したくない心境。よく頑張ったんじゃないですか。

全体的には面白くなかったけど、脚本と演出に2.6の三ツ星


追記:首相が車一台で動き回るとか(我らがアホのガースーでさえ常に護衛が着いているだろう)、米国大統領と二人きりで会談とか(最低でも補佐官や書記官が帯同するはず)まともに考えたら馬鹿馬鹿しくなる設定。
脚本演出に腐心した努力は認めても全体評価としてマイナス一つ星に訂正。

002012
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