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ケージ・ダイブのhorahukiのレビュー・感想・評価

ケージ・ダイブ(2017年製作の映画)
3.0
沖合でケージダイブ(檻に入って間近でサメを見るという狂気の沙汰…)中に高波で船が転覆。乗員のほとんどが行方不明になってしまった。後日、海底でビデオカメラが発見される。そこには乗客だった男女3人の顛末が全て記録されていた…という話。

この映画を見てケージダイブなんて絶対しないと誓いました。『海底47m』の時も同じこと思いましたけどね(^_^;)
本作は『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』とほぼ同じ出だし。なので、3人が死んじゃったのかどうかはわからないけど、とりあえず帰ってくることはないだろうということがわかった上で物語が始まります。

発見されたビデオカメラの映像を元に関係者のインタビュー映像を組み合わせてるので、この事件を後から検証するドキュメンタリー番組を見てるような印象を与えるのが凄く良かったです。

ただ、そのせいで物凄いツッコミどころというか、笑えるシーンがあるんですよね。バカンスを楽しんでる3人の若者の映像が最初の方にあるんですけど、その場では流れてないはずの軽快なBGMが流れちゃってるんです。完全に後付け。ということは、行方不明中で死んでるかもしれない3人が残したビデオカメラの映像にドキュメンタリー製作会社があえて楽しいBGMをつけたということ。不謹慎極まりないっすね(笑)しかも都度都度緊迫感を煽るようなBGMが入ったり。この製作会社、完全に遊んでるわ。しかもエンドロール前に、この映像を提供してくださったご家族にうんたらって字幕が出るんですけど、これじゃあ家族はカンカンでしょう。

あと登場人物の1人がアホすぎてイライラします。これは是非見て欲しいのですが、あの照明弾のくだりはもう笑うしかなかったです。温まって良かったね(^-^)しかもクズだし。

一応、サメ映画なのでサメも出てくるんですけど、そこまで出番は多くないです。でもリアリテイのあるサメの恐怖が味わえます。考えが読めず、いつ襲ってくるかわからないし、サメがどこにいるのかもわからない。しかも自分たちとサメを隔てるものは何もないという生きた心地のしない切羽詰まった状況に永遠と身を置いていないといけないという恐怖がなかなか良かったです。

この映画『ケージダイブ』ってタイトルなんですけど、他の映画に似てるな〜って思って調べたら『オープン・ウォーター』の3作目らしいですね。なんでタイトルから外したのか謎です…。
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