一色隼

ミスター・ノーバディの一色隼のレビュー・感想・評価

ミスター・ノーバディ(2009年製作の映画)
4.0
これは確かに難解。
最初キューブリックのような映像が出てきた時点で難解は覚悟しつつ、
「バタフライエフェクト」というワードから実際にバタフライエフェクトのストーリーのような展開も予期しつつ、
エターナルサンシャインの様な深層映像の予感もしつつ、そのどれでもなくただのもうろくした老人の脈絡のない話をそのまま書き取って映像にしただけなのかと思わせつつ、最後にまだ一杯食わせにかかるようなとんでもストーリー。
作中作(妄想中妄想?)まで出てきたらこれはもう今自分はどこに居るのかわからんわな。
伏線は異常な数あるのにそれが何の為の伏線てわけでもない。
これを書きながら、「あ、そもそもミスターノーバディって最初から言うてるんか」と気づいた2時間半の大だまし絵。
ただ映画が持ってる表現力は全部出し切る意欲作。
人にすすめはしないけどとんでもねぇ作品だった。
一色隼

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