津軽系こけし

ミスター・ノーバディの津軽系こけしのレビュー・感想・評価

ミスター・ノーバディ(2009年製作の映画)
4.0
ウィーアーノーバディ


【人生はギャルゲー】

かねてより友人から折り紙付きで太鼓判を押されていた「ミスターノーバディ」。ちなみにボブ・オデンカークが無双する方ではない。

悪夢的情報量は「2001年宇宙の旅」みたいでした。SF的な”もしも”の世界観で、人生の在り方を哲学的に問いかける作品。ジャレッドレトの無垢な眼差しが、疑念あふれる不可思議世界を鮮烈に伝えています。

すごくドラマチックで、良いお金のかかり方してます。「問いかけ」と「ドラマ」のリズムがすごく心地よくて、次はどうくる!?何を投げかけてくれる!?といった具合にワクワクとしんみりの板挟みになっておりました。

【あの時、あーしていればなまとめ】

にしても彼の人生が綺麗に八方塞がりなところは笑ってしまった。愛嬌とお弁解も含めて素晴らしい映画ではあるが、正直ピンときていない。
というのも私は”希望”というものの味わいがよく分からないため、クライマックスには置いてきぼりにされていた。私の人生論的には息を引き取ったところで終わってくれた方が、心地よくエンディングを迎えられていたと思う。

とにかく、眼鏡レトの絶望的なエロさには感謝しかない
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