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桜桃の味のTaTのレビュー・感想・評価

桜桃の味(1997年製作の映画)
3.6
自殺願望のある男が自殺の協力者を探すという話。その方法は車で移動しながら乗っけた人と世間話をして、最後に「自分の名前を呼んで、起きなかったら土をかけてくれ」と頼むというもの。
最初の設定からしてあんま死ぬ気ないんだよなこの人。死を確かなものにするというより、生を探したかったように見受けられた。死にたい理由も語られないし。

順番に乗っけた3人の男達との話で主人公は思い出に浸ったり、信仰について考えたり、生きることの美しさを説かれたり。 おそらく最後の剥製師のおじさんみたいな人を彼は待っていたんでしょう。 ぼんやりと生きるということを取り戻し始めた主人公が眺める夕日と満月が印象的です。

主人公が口にする死が少し軽く見えたせいかなー個人的にはあまり響きませんでした。
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