単調なことが至極素晴らしい映画だった
個人的な意見だが、死にたいというのは、生きたいも包括している気持ちだと思う。生きたかったから、死にたいと思うんだと思う。
自殺の手助けを求めて彷徨う中で、生きるってそんなに悪いことじゃないなと思い直す流れが良かった。
「死なないで」以外の言葉で、この世界の美しさや生きる素晴らしさを伝えるおじさんがとても素敵だった。
生きている意味なんてそんな大層なものはないし、主人公に何があったかは知らないけれど、そこのハードルを上げすぎたのかもしれない。
ただ、過去見た朝日の美しさをもう一度みたい、桜桃の美味しさを忘れたくない。そういう些細な幸せで生きる意味は生まれる。
幸せはなるものじゃなくて、感じるもので、気がつける感性があればいつも近くにあると言われているような気がした。
あたたかい映画。