何かを探している様子で車を運転している中年の男バディはテヘランの街をさ迷っていた。
道中でバディは、若い兵士や神学生達を車に乗せ、大金の報酬とそれと引き換えに仕事を頼んだ。その仕事とは彼の自殺を手伝うことだった。
「友達のうちはどこ?」「風が吹くまま」などを手掛けたアッバス・キアロスタミによるドラマ映画。
死を望む主人公へ、死んではいけないと諭す人々の、真っ直ぐな瞳とバディへかける言葉の優しさ。
劇中、人生の旅路を“旅”と表現するシーンがありまして、それも今回の作品の、ほぼ車を運転しているシーンが多いことにも繋がります。
何かにつまづいたり、良くないことばっか起きたり、人生って良いことばかりじゃないですよね。そこから生きる喜びを見出だすことがとても大事なのだろうと私は思いました。
良い作品でした。
また観ます(^^)