かつてサンド・アートで一世を風靡した吉原重三(北林[藤竜也])は、年老いて、今妻・時江(神野三鈴)とともに、人里離れた場所で暮らしている。認知症を発症した時江、度々家を抜け出し徘徊していたが、その度に重三䛿時江を強引に連れ戻すのだった。重三時江と2人でこの家に留まることに固執していたのだ。しかし、ある朝目覚めると時江の姿はどこにもなかった。焦燥感に駆られた重三、家を離れ、20年ぶりに駅に向かう。聞けば、朝一番の電車に老女が乗ったという。 飛び乗った電車で海辺の町に着いた重三。どこまでも続いているかような砂浜を、時江を求めてただひたすらに歩き続ける。そして、砂の斜面を上り詰めた重三が、そこで見たものとは――
単調な⽇々を送っていた美佐⼦(⽔崎綾⼥)は、情景を⾔葉で説明する、視覚障碍者向けの映画の⾳声ガイドの仕事をきっかけに、弱視の天才カメラマン・雅哉(永瀬正敏)と出逢う。美佐⼦は雅哉の無愛想な…
>>続きを読む30歳の誕生日を数日後に控えた向井タケルのもとに、大学時代の同級生だった御手洗甲からメッセージが届く。それをきっかけにタケルは大学時代の“ある言葉”を思い出す。そんなある日、御手洗の妹・御…
>>続きを読む櫻の花が咲く季節、ひとりの老いた女性が警察に保護された。 身元不明のその女性には、どうしても行きたい場所があるという。 「ソメイヨシノは60年咲くことができない——?」 そんな噂の…
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