森崎

ドクター・ドリトルの森崎のレビュー・感想・評価

ドクター・ドリトル(2020年製作の映画)
2.5
普通に観ていたのに倍速視聴したかのようなスピード感で話が展開していった。ドリトル先生の人嫌い、ドリトル先生のもとに集う動物たちの弱さ、スタビンズ少年の成長、レディ・ローズの小間使いムーブ、リスVSスタビンズ、女王暗殺未遂事件、かつての学友マッドフライの嫉妬と執着、愛した女性との思い出、海賊王の島での冒険と因縁。

風を読むことはできずとも風を駆けるものと言葉を交わすことができるならば、波の機嫌がわからずとも海に住まうものと言葉を交わすことができるならば困難は困難でなくなってしまうのか。あまりに順風満帆、冒頭のディズニー風アニメーションといい何もかもがチョイ見せでわたしは何を観ていたのやら…

自分と動物だけで長年引きこもり状態で住んでいる土地が女王の危篤により住めなくなるかも→ヨッシャ治療しに行くわ!と多少ゴネてもすぐ行動できるくらいにドリトル先生は動物ファースト。すべての生命を尊重していることは一貫しているけれど、だからこそ食物連鎖を無視して雑食性の動物ばかりで博士のパーティが構成されていたのはちょっとズルいなあとも思った。
軸がぶれるから食う食われるは必要ないんだろうけれど、肉って食べてるのかな。ホッキョクグマが花を食べている描写があったけど草食に適応したのだろうか。
と、お肉を美味しく食べている人間なのでこんなことを考えてしまったり。
だからこそハエ叩きから奇跡の生還を果たしたハエのシーンはちょこっと笑える厳しさで好き。


エディ・マーフィ版の『ドクター・ドリトル』を観たことがないのでわからないけど、動物の言語を理解する者と理解しない者の視点がそれぞれあったのは面白かった。そりゃ女王お付きの人たちは困惑するしかないよね。
森崎

森崎