綻びだらけ。なのに、物音ひとつたててはいけない状況下で交わされる瞳と瞳と手と手がエンディングまで誘ってくれる。
"愛は静けさの中に"で、マーリー・マトリンに出会ったときと同じような衝撃を受けた"ワンダーストラック"のミリセント・シモンズ。実際に聴覚障がいを抱えた彼女の哀しげな手話が物語をより一層際立たせている。そして、エミリー・ブラント。こんな状況下で身籠もるなんて!と絶句しながらついつい許してしまう困惑顔が魅力的(笑) 。瞳の奥にこんなに物憂げな表情を浮かべる女優さんって、今、目に浮かんでくるのはダイアン・ウィーストとミシェル・ウィリアムズくらい
そんな彼女の実の旦那さまが命の限りに叫ぶ、一点の曇りもないベタな言葉に、涙。
以下ネタバレ
手作りの補聴器から聴こえてくる未来にトライポッドの苦しむ姿が重なる