鬼ごっこでございます。
好きで幼い時分にはよくよく遊んでおりました。
私は基本的に内向の者なのですが、走ることは好きだったので、いざやるとなれば決して鬼にはなるまいとあちらこちらへ走り回ったものです。
当時鬼ごっこをやる者の中には逃げることへの執念から、時折危険な逃げ方をする者もあり、高所より飛び降りて逃げようとした者が着地に失敗して足を折り、救急車を見送ることになったこともありました。
今となっては全てが良い思い出であります。
いやしかし世界は広い。
これを、自分を含めおおよその人々が思い出にしているところを現役で続け続けている人らの話だというのだからね。
変装に潜入なんでもござれで定められた期間内に誰かを鬼にするためとにかく全力を尽くす。
良いね。ほんと良い。
こういう人間関係は素晴らしいが過ぎる。
自分にしろ相手にしろ熱量の違いから消滅したあれこれは数えたらキリがなさそうだしさ、月日が経ってもこれだけの童心で遊び尽くせるってなんて幸せ。
たまにあの時の自分どこ行ったとか考えることもあって、変化は成長、良いことではあるけどやっぱり変わらないからこそ輝くものも確かにあるわけで。
今作、映画的脚色も強いけれどそういう、あらゆる変化を理由にしてゲームを終わろうとするようなグダグダした後ろ向きのエピソードが無いのはすごく良かった。
そんなものがないお陰でジェレミーレナーの絶対に鬼にならないマンを純粋に楽しんでいられるし、実際の彼らにもより温かい気持ちで羨ましいって言えるものね。
