このレビューはネタバレを含みます
実存した女流作家の伝記。
伝記本作家のリー・イスラエルは、かつてはベストセラーともてはやされていたが、
生活費が足りなくなり、ひょんなことから、詐欺師に転落してしまう。
結局のところ、人は自分が何をもって他人の役に立てるか(生活費も稼げるか)、どうすれば人と繋がることが出来るか、
それに尽きると思う。
他人のふんどしを借りて不当な金儲けに走ってしまうのだが、
高齢になって出来た親友(悪友)との生活も、夢中になって本の話が出来る友達も、愛おしい。
儚い絆だけれども、裁判所でリーも語っていたように、人生で最も輝いていた期間だった。
ニューヨークってとても絵になる。
マンハッタンの橋のカットが何度か映る。ウディアレンの「マンハッタン」とも同じアングル。
思い出して行きたくなった。
雪の降る中の、ガラス張りのバーが、絵になって素敵だなと思った。