hagy

四月の永い夢のhagyのレビュー・感想・評価

四月の永い夢(2017年製作の映画)
2.5
人が最も恐れ、また、エネルギーを費やすもの、その一つが大切な人の死でしょう
どんなに誰かが背中を押してくれようとも、誰かに愛されようとも、それに伴う悲しみや虚無感は消えるものではありませんし、まして時間など頼りないもんです
もはやこれ以上彼女の心には他に入り込める余地などありません
新たに何かをすること、それは彼女にとって決して輝かしいものではなく、責任を負うことであり、頭による解決を超えた心労を伴うものなのです。
それでも悲しみで自分の心臓が止まることはないし、病気になってくれることもない、
理解しているけど、どうにもできない心というのは厄介ですね

死に対する救いなど、ない
それでも私たちは進まなくてはいけない
そう教えられてきましたけれど、これほど辛いこともないのです、
宗教のない日本では、彼女のように耐える以外他に方法はないのではないでしょうか
ゆえに、あの後もそう簡単にホップステップジャンプとはいかないでしょう、

嫌味じゃなく、この映画は優しい、ありがとう、
それでも、一人で、墓まで持っていくのが死です
hagy

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