春にして死を夢みたあなたが、ずっと嫌いでした。 3年前に恋人を亡くした27歳の滝本初海。音楽教師を辞めたままの穏やかな日常は、亡くなった彼からの手紙をきっかけに動き出す。元教え子との遭遇、染物工場で働く青年からの思いがけない告白。そして心の奥の小さな秘密。喪失感から緩やかに解放されていく初海の日々が紡がれるーー。
珍しく短期間で何度も観る映画に出会う。冒頭から桜と菜の花が咲き、桜の花びらが舞い散る中に喪服の女性が佇む美しい光景とは対照的に、「醒めない夢を漂うような、曖昧な春の日に閉ざされて、私はずっとその…
「人生は何かを得ることじゃなくて、失うこと。失い続ける中で本当の自分自身を発見する。」朝倉さんの声と喋り方が丁寧で美しい。割り切るとか吹っ切れるとかじゃなく、その思いを抱いたまま前に進めると…
Tokyo New Cinema