円柱野郎

ハンターキラー 潜航せよの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

ハンターキラー 潜航せよ(2018年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

ロシアの領海で米潜水艦が消息不明に。
司令部の命を受けて潜水艦USSアーカンソーは現地に向かうが、時を同じくしてロシアの海軍基地ではクーデターが発生していた。

タフな軍人役の似合うジェラルド・バトラーですが、今作では潜水艦の艦長を演じてます。
そういう意味ではハマり役。
厳しい状況で的確な判断をして困難を乗り越えていくのだけれど、あんまり葛藤が感じられないというか、見事に正解を踏み抜いていくので逆に緊張感が薄まっている感じもする。
予定調和から一切外れないにしても、もう少しうまく緊迫感を出すことはできたんじゃないのかな?

一見すると潜水艦映画だけど、作品の半分は特殊部隊の救出ミッションもので、軍事オプションの選択を迫る話でもある。
その点では潜水艦映画というよりは軍事スリラーとでも言ったほうが近いかもしれない。
それにしても特殊部隊の救出対象がロシア大統領というのが荒唐無稽さを強くしている面もあるけど、そもそもこのストーリーが"ロシア国防相の暴走"で"ロシア大統領は理性的"だという前提に立っているのが時代だなあと思った。
公開は2018年なので2022年ロシアによるウクライナ侵攻の前。
そう思うと色々と皮肉に感じるところですよね。

よく「潜水艦映画にハズレなし」とも言うし、同様のジャンルで言えば「レッドオクトーバーを追え」とか「クリムゾン・タイド」が思い起こされる要素もあったけど、残念ながら緊迫感でその2作に及ばなかったのは残念です。
円柱野郎

円柱野郎