juri

ブレス しあわせの呼吸のjuriのレビュー・感想・評価

ブレス しあわせの呼吸(2017年製作の映画)
3.8
しあわせの呼吸と副題をつけたり、ジャケットに「人生は冒険だ」と書き足すなど、相変わらず配給会社のセンスは酷い。そういう24時間テレビのような映画ではないのに。

奥さんをはじめ周りのサポートが素晴らしいのは言うまでもないけれど、そこまでさせるのはやはりロビンの人柄なんだと思った。だってリスクをとって自分で呼吸器を作るなんていくら友達でも普通できないよ‥。

ロビンの人生は常に死のリスクと隣り合わせで、ドイツの医者に会いに行くとこの施設で亡くなったら困ると追い出されたりする。重度の自閉症患者等を外に出せなかったりするのも同じような理由で、尊厳ももちろん大切なんだけどまず命を守ることと天秤にかけなければならない難しさを感じた。

ポリオにかかったばかりで特に落ち込んでるときに「これも神の御業です」みたいなことを言ってくる牧師にロビンが唾を吐くシーンが印象的。
いまの邦画界でこういうシーンを撮れる人いるんだろうか‥。

最後に奥さんのダイアナを演じたクレア・フォイの言葉に共感したので。
「最も重要なことはお互いの愛だった。彼女を過度に感傷的に描きたくはなくて、聖人や天使やすばらしい看護師に見られたいわけでもない。ただの愛だった」
wikiより
juri

juri