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劇場版 フリクリ オルタナの堊のレビュー・感想・評価

劇場版 フリクリ オルタナ(2018年製作の映画)
1.0
・次々途中退出しまくる壮絶な上映で鑑賞。

・ハルコの声がオルタナプログレで違うのはやはりハンニバルにジョディフォスターが出てない的なアレなのでは。

・感性がどうのこうのではなく「如何にして時間を埋めるか」、「動かさずに脚本だけでそれっぽいことを言えるか」、「その場をしのぐか」に腐心してるアニメーションなんてみんな見たくないでしょ。

・演劇脚本の悪いところが全て出ている。日本の演劇人、みんな身内受けだし業火に焼かれてよくないですか。。。

・撮影、同期のテクニックがすべてガイナの解体で消失したっぽいのが辛い。

・EDアニメーションは素晴らしい。ありえたかもしれない寂れ行く街と閉鎖環境で青春するしかないJKと火星移住計画的なプロットの面白さの片鱗は感じ取れる。
『フリクリ』における「どうやってスーパーアニメーターの作画MAD」を作品として成り立たせるかの解が「音楽との同期による作品全体のMAD化」だったので、それをうまく汲み取れていない脚本が裏目に出ている。
抽象化はあくまで結果でしかない。抽象的なことを言おう言おうと表層的なフリクリの模造品はすべて失敗し、「音楽との同期」においてフリクリ的であろうとした作家(石田祐康、押山清高)のみが勝利していく。


・作家性を擁護しようとしてもとにかく全てが表層的、そしてクリシェでしかないのがつらい。エロゲの日常パートは言い得て妙。2時間半、エロゲの日常パート耐えられるのか……???

・これだけスカスカの中身で作画がある程度のクオリティが保たれていることにIGとしての執念を感じる。『君の名は』以降の日本アニメ映画界の粗製乱造の混乱期における代表作と位置付けられるだろう。
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