ぬ

劇場版 フリクリ オルタナのぬのネタバレレビュー・内容・結末

劇場版 フリクリ オルタナ(2018年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

前作のファンです。プロモーションでハル子が「アオハルだよ!!」とか言ってたので嫌な予感がしてましたが、見事に想像の上を行ってくれました。

田舎に住むフツーの女子高生たちが、背伸びして大学生と付き合ってみちゃったり、自分探しの果てに友達に余計なお節介を焼いてみたり、同級生と甘酸っぱい恋愛をしてみたり…
と前作のテーマである「大人になるとは?」を踏襲しようとする気持ちは見え隠れしていましたが、どれも月9ドラマやら京アニやらに使い回されたペラペラのお題ばかり。端的に言えばフツーの青春アニメです。(ラストの叫ぶとこ、「学校へ行こう!」の屋上で告白するやつかよ。)

ハル子に関して言えば、ぶっちゃけ居ても居なくても話は成立したし、主人公に何か大きな影響を与えた訳でもなくどっかに消えていきました。何だったんだ。

そしてストーリーの大枠は前作と全く同じ。コピー&ペーストです。ハル子が地球にやってきて、メディカルメカニカが動き始め、NOを持った主人公の力でなんやかんやなんとかする。ご丁寧にターミナルコアまで出してくる始末。

コピー&ペーストといえば、所々に前作からそのまま持ってきたようなセリフが入っているのが見受けられました。いわゆるファンサのつもりなのかもしれませんが、少なくとも私は文脈一切無視でただコピペされた台詞にはニヤニヤできません。コピペするにしても、前作とは正反対の使い方をするとかなんかもっとあっただろと思ってしまいます。

また、前作で評価されていた作画、演出等の技術面でのチャレンジ精神も全く感じられませんでした。前作が前作だけに作画目当てで来る人も多かったのではと思いますが、作画厨の人達もさぞがっかりしたでしょう。

あと最後に、トップ2!への露骨な目配せ。主人公の体をバチバチ光らせ、「エキゾチック反応だ!」とかなんとか…分かりやすすぎませんかね。それはまあいいとして、髪が赤くなるのはトップレス能力ではなく7号でしたよね?まあそれも別にいいですが…

とにかくやろうとしてることは伝わりましたが、何から何まで全てが中途半端で心底驚かされました。

とボロクソに叩いてしまいましたが、タイトルが「JK☆ロケット」とかだったら3点は付けられる程度には面白かったので前作未聴の方は是非劇場に足を運んでみてください。

追記:「オルタナ」は現代版に分かりやすく希釈した総集編で、本当の続編である「プログレ」への足掛かりだというレビューがありなるほどなと思いました。そう考えると悪くはなかったかもしれません。良くはないですが。
ぬ