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フジコ・ヘミングの時間のTAKAのレビュー・感想・評価

フジコ・ヘミングの時間(2018年製作の映画)
4.4
2018-120-107-013
2018.7.8 シネスイッチ銀座Scr.1

・知り合いのばあちゃんの家(^_^)
・澄んだ音
・ボヘミアン
(追記。)
・シネスイッチ銀座

あたたかくて、
そしてしんみりしちゃう
素敵な映画でした。

知り合いのばあちゃん家に遊びに行った感じかな?(笑)
そんな等身大の彼女の日常が感じられる作品でした(^_^)

辛酸をなめ尽くしてきた人だからこその
強さと優しさを持っている女性。
困ってる人には必ず施しをします。
「神様がみてくださってるのよ」って。
(^_^)

その音は
穢れなく清らかに響く。

彼女は、楽譜とか越えてしまった世界で演奏しているな。
そんな風に感じました。

音質はそんなに良くなかったし、
もっと上手なピアニストはいる。
だけど彼女の情感が空間に満ちて
音がこころに響いてくる。
素敵な時間、素敵な演奏でした。

初恋の人に教えた曲が今も大切なレパートリーになっている。
素敵で可愛い女性です(^_^)

そんな彼女ですが・・・

戦時中の日本でハーフとして育ち、
留学を前に無国籍だったことが判明して、
その後もチャンスの度に病に襲われて聴力の多くを失い、
経済的にも厳しい中で
まさに艱難辛苦の怒濤の生涯を生き抜いてきた彼女。

けれど彼女の音は澄み渡ってる。
(^_^)

とにかく厳しかったっていうお母さん。
でも、老後を迎えたいま、お母さんに会いたくなってるんだなって。
そんなものなのかな。

ボヘミアン。

その言葉が浮かびました。

ベルリンに生まれ、
無国籍のまま日本で育ち、
ドイツに渡り、
ヨーロッパで暮らし、
母親の死後日本に戻り、
60才を過ぎてからブレイクした彼女。
今は主にパリで暮らす。
年齢非公表(笑)

最期の言葉は何語で喋るのかな。

そんなこと、考えたりしました。

追記。
・鑑賞後、映画館の目の前の山野楽器でフジコと、欲しかったツィマーマンのCDを買っちゃいました。
フジコのコーナーが出来てた。
店員さんが
「売れてるんですよ。映画良かったですか?」
って(^_^)
完全に商業資本主義に乗せられてるよ。
( ̄▽ ̄;)
・確か2回目のシネスイッチ銀座。
前回は「今度は愛妻家」を観て涙しつつも、マナーの悪いお客さんがいて閉口したf(^_^;
古きよきレトロな映画館。
お客さんも落ち着いてていい感じでした(^_^)
一つだけ、少しだけ後悔したのは、音のいいチネチッタで観ても良かったかなって。
そもそも本作を知ったのもチネチッタだし。
だけどやっぱりここの雰囲気の方が良かったかなって。
今はそう思ってます。

・その後、ツィマーマンのショパンピアノ協奏曲2番の方に嵌まってるのは、ここだけの話で( ̄▽ ̄;)(笑)
そういえば同曲を絃楽カルテットと演奏してるシーンがあって、びっくりしたなぁ・・・。
カルテットでコンチェルトを演奏しちゃうんだ?
(゚д゚)
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