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トップガン マーヴェリックのcinemageekのレビュー・感想・評価

4.8
面白すぎて、ただただ延々と観ていたかった映画
https://youtu.be/kc4IuNTlJdI

ほんとは5点満点だけど、あのラスト近くで登場する機体の事情を踏まえて0.2マイナス
このあたりは戦闘機ファン マニアとしての変なこだわり

OPでは 前作をオマージュするカット割りと音楽で、この時点で泣きそうになる
その後
飛行機の最高速度にチャレンジするマーヴェリック(トム・クルーズ)
劇中内ではマッハ10を目指すということになっているが、
現実での最高速度はマッハ7
しかもそれは飛行機とはいえないようなもの(X-15)での記録であり、
離着陸できる実用ジェット機(飛行機)での記録はマッハ3.5、アメリカの偵察機、ブラックバードとなっている

1)過去作のオマージュと
新たなカメラワークの迫力

2)キャラクターが
  生きてるような
  時間を感じる設定

3)戦闘機の迫力満点
  これ以上無い
  エンタメ映画




そしてとある超難解ミッションのために、トップ・ガン卒業生が集められ、そのミッション成功のために、マーヴェリックがトップ・ガンに教官として呼ばれる。
そこでは懐かしきペニーとの再開やかつての相棒グースの息子、ルースターとの再開と確執などが生まれる

そのミッションは本当に実現可能なのか?
マーヴェリックが若きパイロットに伝えたい事は?



36年たっての続編ということでかなり不安があった
でもそれは杞憂に終わったので大満足


この映画、日本の戦闘機ファンなら感涙の展開
まずメインミッションは エリア88でもでてきた、
オペレーション・タイトーロープ

エースコンバットシリーズでも確実に加えられているミッションと同じ展開。






ここからは劇中に出てくるキーワードで知っておくと良いものを簡単に紹介

今回の主人公ともいうべき戦闘機は
F/A-18 E/F スーパーホーネット

まず、F/Aの部分
以前のトップ・ガンの主役機は F-14トムキャットでした

この
F は ファイターの Fで 戦闘機という意味
日本の自衛隊に配備されていうF-15Jイーグル もファイターで
敵の航空機に対して選考をする飛行機。ということで戦闘機/ファイターになる

もう一つの英字 A は
アタックのAで攻撃機 ということになります
攻撃機とは、主に敵勢力に対して、爆弾などで攻撃をする機体を総じて、攻撃機とよびます

この戦闘機と攻撃機の両方の能力を持っていることから、
F/A-18 という呼び方になります

なのでアメリカ軍のなかでも
F-4ファントム
F-14トムキャット
F-16ファイティングファルコン

A-6イントルーダー
A-7コルセアII
A-10サンダーボルトII

というように完全に目的別に機体を作っていたが、予算削減や効率化もあって
戦闘も攻撃もできる機体。戦闘攻撃機/マルチロール機が開発され、採用されたのが、F/A-18だった。

開発そのものは

1971年から始まった軽量戦闘機計画で制作されたP530をベースに開発されたYF-17コブラ
YF-16との競争に負けてしまったが、F-4ファントムの後継機として開発が進んだ。
海軍からの発注ということもあって、エンジンは双発 であったり、翼端は織り上げてスペース確保ができるように
といった対応をすることで正式採用された。

他にもレーダー性能のアップや機関砲の内蔵化、爆弾などを取り付けるパイロンの容量などのリクエストがあった


ちなみに、日本のF-2は支援戦闘機というカテゴリーになるが、
これは憲法上の解釈や大人の事情で、実質 F/A-2ともいえる


F/A-18E は 単座(一人乗り)
F/A-18F は 複座(二人乗り)

性能の高さ、汎用性があることから、多くの海外でも採用されている
カナダ、
オーストラリア
フィンランド
クウェート
マレーシア
スペイン
など






第5世代戦闘機
今回のF/A-18E/F スーパーホーネットは 4.5世代戦闘機

現在の戦闘機は、第5世代戦闘機が主流になりつつある
アメリカの 
F-22ラプター
F-35ライトニングII

中国のJ-20

ロシアのSu-57

など

特徴としてはステルス性の高さとスーパークルーズ(ターボなしでマッハを超える)
特にステルス性は重要視されていて、
ミサイルなどの武装はすべて内蔵型となることが多い。その結果搭載ミサイル数などは、4.5世代に比べると圧倒的に少なくなる傾向がある

しかしステルスの驚異は絶大で、レーダー探知が先手を取るための必須項目であることを考えると、搭載数よりもステルス性能が求められているのが現代空戦といえる




F-14トムキャット
前作の主人公機

可変する主翼が特徴の戦闘機
可変することの特徴としては、翼が開いた状態(横に広がった)だと
旋回性能がアップして、相手の後ろに付きやすくなる
翼が閉じた状態だと、空気抵抗がへって、速度がアップする
といったメリットがある

しかし、整備などの観点から時間がかかったり金属の耐久度などのコストアップがあることから、可変機というのはほぼ作られていない

ミサイル搭載が主力となった時代の戦闘機で、超遠距離から敵を狙えるフェニックスミサイルを搭載できるのが特徴
そのミサイルを最大限に活用するために、超遠距離レーダーを搭載。それらを含めて火器管制コントロールをするために複座になっている

このF-14トムキャットはアメリカの虎の子ともいうべき戦闘機で、海外輸出はほぼされていない

1972年のイランに販売された以外、記録には残っていないはず
当時はパーレビー王朝が親米だったことや、イランがソビエトに領空侵犯を度々されていたこともあって売却された

その後はアメリカとの関係が悪化。稼働機数は減っているようだ。




しかし
この映画は ある意味親子の物語でした
胸熱すぎる展開でした


古き良き、80年代映画の王道でありながらも、フィクションとリアルをうまく混ぜ込んだ良い脚本

「Just Do It」(考えるな、行動しろ)で映画館で観て欲しい
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