ひのらんげ

トップガン マーヴェリックのひのらんげのレビュー・感想・評価

4.5
「考えるな!動け!」って、絶対観客(私)に言ってると思う!

トム・クルーズ演じる「ピート・“マーヴェリック”・ミッチェル海軍大佐」(30年以上経ってもまだ大佐 笑)は、アメリカ海軍で唯一敵機撃墜の経験を持つ現役戦闘機パイロット。もちろん当然、今でも問題児(笑)

無茶して怒られる日々(笑)に、ならず者国家が条約に違反して建設中の核融合プラントを爆破する作戦が発足し、トップガンには血気盛んなよりすぐりエリート若者パイロットが招集された。マーヴェリックもかつてのライバル「アイスマン」(今はお偉いさん)の計らいで教官として招集される。

マーヴェリックは他の現役教官からはもちろん煙たがられて針のむしろ。そして若者の中には、かつてマーヴェリックの相棒であり、マーヴェリックのせいで訓練中に死亡した「ニック・“グース”・ブラッドショウ海軍中尉」の息子で、マーヴェリックに遺恨を持つ「ブラッドリー・“ルースター”・ブラッドショウ海軍大尉」がいた。

そんでいろいろあって(笑)、結局、やっぱり、任務遂行Xデーには教官であるはずのマーヴェリックが戦闘機に乗って戦う。マーヴェリックというより「トム・クルーズ」が乗る。ヨ!待ってました!! 笑。

戦闘で、マーヴェリックはルースターを助け、自らは撃墜されてしまう。基地からルースターへの帰還命令が発せられるが、ルースターの操縦桿は言うことを聞かなかった。

----
「どこかの悪い国がルール違反の核開発をしている」という設定が発表された時点、そして、お情け程度に添えられたいろんな言い訳の上でアメリカ海軍最新鋭機が使用できなくなる、という設定の時点で、もう、私は虜です。こういう映画を待っていました!

※「それどこの国のこと?」とか「設定が雑!」とかいう人向けではありません。

もうね、マーヴェリックじゃなくてトム・クルーズですよね。「トム・クルーズ」が主語です。でかい主語。(多数を含むという意味ではなく、単純にデカいう意味で大きい主語。そういう意味のデカい主語は私の中で今の所トム・クルーズだけです。)

一切の、本当に一切の奇をてらわず、多分よく考えたら映画観てる人全員がストーリと、ラストを想像できるし、それを後追いトレースしているとも言えるけど、そんなことは吹き飛んでしまいます。いちいち、小さいシーンい感動し、回顧に涙し、足先まで力が入り、椅子の両方の肘掛けの丸いところを握りしめてしまいました。

直球ストレートなんで単純には言い表せない。野球で言えば170キロのど真ん中剛速球なだけではなく、そのボールがスイカくらいデカい、という感覚。もちろん私は打ちに行きますが、スイカですから派手に飛び散って私にこびりつきます。スイカの形は残りません。うまく表現できないけど、まさにエンタメ!

夜空に大玉花火が打ち上がって、勝手に人を感動させて、きれいになくなるような、エンタメ最高峰映画。

---
いやぁ、興奮しました。戦闘機操縦シーンなんて、あれCGじゃないと思う。もしかしたら実写なのではないか。そうだとしたら本当にすごい。トムならやりかねないけど。

ヘリのシーンも、結末は予想できるのにすんごいドキドキした。作りのうまさだと思います。流れと映像、音、音楽。。要するに映画がすごいんだと。

トム・クルーズは映画のことがよく解っているのだと思います。この映画のために他の映画が存在しているのではないかと思うほどに興奮しました。

---
唯一。
飲み屋でせっかくビリヤードのシーンがあるなら、なぜトムに撞かせないのか。これだけが唯一残念でした。

あと、やっぱりトム・クルーズの走り方がちょっと笑けます。

---
映画館で是非見てほしい。できれば前作を予習した上で。
ひのらんげ

ひのらんげ