ペコリンゴ

トップガン マーヴェリックのペコリンゴのレビュー・感想・評価

4.3
記録。
「考えるな、行動しろ」

乗るしかない このビッグウェーブに!って事で、36年ぶりにお目見えした『トップガン』の続編を初IMAX鑑賞。

なるほど。
これはTLを高評価レビューが席巻するのも無理はありませんね。前作を軽く超えてきた最高峰のエンタメ作品でした。

僕は2週間ほど前に初めて『トップガン』を観たくらいなので正直なところ思い入れはほぼありません。

なので本作に対してもある意味一歩引いたと言いますか、変にちょっと冷静なところありますが、そんな人間でも十二分に楽しめた作品であることを前置いておきます。

次世代のトップガンたちと、今や伝説となり教官として彼らと接することになるマーヴェリックの活躍を描く本作、随所に散りばめられた前作へのオマージュ(なっちによる「Danger Zone」のダサい和訳もそのまま)や、これだけCGが発達した今でなお実機でなければ表現できない圧巻のスカイアクションなど見どころ満載なワケですが、個人的に注目したいのはやはり人間ドラマ。

マーヴェリックが時を経ても忘れようのない相棒グースの名を口にする序盤のシーンでもう目頭が熱くなります。そして彼が指導するパイロットの中にはグースの息子ルースターの姿が。

在りし日の情景が重なる、バーでルースターがピアノを演奏する一幕、それを外から見守るマーヴェリックの表情が堪りません。この2人の確執の行く末が注目ポイント。前作のライバルキャラ、アイスマンとの関係性も胸熱でしたね。

一方で、個人的に気になる点が無かったかというと嘘になります。

一つは物語の構造が前作と似通い過ぎていてエラく保守的に思えたこと。もう一つは終盤の展開がやや安易でご都合主義に感じられたこと。

細かいこと気にする映画じゃないことは百も承知ですが、僕多分ちょっと捻くれてるんでしょうね。思い入れが無い故に余計に気になったのかも。

とはいえ、トム・クルーズが「テレビでは絶対に観ないで」と言うのも納得の超劇場案件。是非スクリーンで体感して頂きたい娯楽作でした。