数々の功績をあげて天才パイロットの名をほしいままにしたマーヴェリック。しかし、何故か昇進を選ばずに新型戦闘機のテストパイロットをしていた。そこへ突然の辞令が下る。かつて学んだエリートパイロット養成施設トップガンへの帰還。実は米軍はならず者国家の地下ウラン濃縮プラントの破壊という困難な作戦を控えており、その教官として彼の力を必要としたのだ。マーヴェリックの新たな挑戦が始まる…。トップガンが36年ぶりに戻ってきた。開幕から前作を意識させる演出、懐かしい音楽、そして懐かしい顔に否応無しにテンションが上がる。観客が作品に期待するものを全力で提供する80年代ハリウッド映画の美点を良く受け継いでいた。ノスタルジーに目配せをしながらも現代エンタメとしての意識も忘れない。最新の技術でブラッシュアップされた空中戦のスピード感、音響の迫力は素晴らしい。目標とする作戦を焦点に据えたストーリーは前作より引き締まっている。作戦成功に必要な条件を視覚的に分かりやすく伝える事により緊張感を高める演出も良かった。そして怒涛のラストの展開には熱くなった。あらゆる期待に応える理想的な続編だった。
