三國

トップガン マーヴェリックの三國のレビュー・感想・評価

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完璧だ。
完璧なまでに、敵の表情は勘定に入れない。不要なんだ。なるほどーーこれがキリスト教か。アメリカは、中世をもう一度、求めているのではないか、そのための使者なのではないか。
などというと、怒られそうである。たまったものではない。僕は拍手を送るのだ。
感動したのだから。
こんな名作、あったものではない。
映画、というものの底が知れたような気がする。そう、これが映画だ。何が由来かは知らない。僕にとって、映画とは、あの、親がTSUTAYAでレンタルして居間で流していたトップガンなのだ。面白い。たしかに面白い。
そしてーーははあ、アングロ・サクソンの手口だと、妙に納得させられた。
繰り返すが、それを非難するのではない。何故なら、感動したから。
素晴らしい。地球全部が舞台なわけだ。森羅万象が舞台に乗る。このことに、僕たちは、キリスト教やらアングロ・サクソンやらのレッテルを剥ぎ捨てて、まず驚嘆せねばならない。とんでもない思想なのだ。我らが八紘一宇など聞いて呆れる。そういうドラマの展開。やってみせるがいい。敵の顔を一切映さないのだ。それでいうと、敵に反射した自らを謳うのが我らの手口か。
もう、やめよう。
ともあれ、彼らが彼らのみで彼らを賛美することの尊大さ…そして、何を措いても、その手口の巧みさ!
僕は、アメリカ的=アングロ・サクソン的文化の一享受者として、尚も感動することを強調して止まない。
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