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トップガン マーヴェリックのfumingのレビュー・感想・評価

3.9
あの伝説の作品トップガンの続編。冒頭から同じシチュエーションで流れるデンジャーゾーンとカワサキGPZ900Rのエンジン音で既に気分はMAXに。
前作は口説いた相手が美人の上官などといった、良くも悪くも如何にもな80年代のアメリカ映画といった脚本や設定があったが、今作は主人公が教官となってチームを育成していくなど「主人公の役割と物語の目的進路」のようなものが比較的一致しており、妙な引っ掛かりがあまり無く観進められると思う。もちろん更に進化したアクションやハリウッドらしいケレンみたっぷりの見せ場もしっかりと決めてくれる。また、全体的に前作のファン向けにディテールを仕上げているのは間違いないが、前作を知らなくても問題無く観れるように細かすぎる設定や人間関係は割愛しているなどシリーズ展開に頼らない作品強度の高さやバランスも良い。

本作はトップガンの続編たが、個人的に本作はトップガンオタクによるトップガンオタクのための、さしずめ「シン・トップガン」だと思った。前作では見えなかったカワサキのロゴを見せたり、親友グースの息子のビジュアルの仕上がりようであったり、あらゆる面でファンサの抜け目と妥協が無い。もし前作当時に続編や後継作品が作られていれば、おそらくこんな気合の入ったものは出てきてないだろう。当時に前作を観た人も、後追いで観た人も、もちろん本作から新規で観た人も三様に楽しめるアクション映画だと思う。
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