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トップガン マーヴェリックのtokyoflaneurのレビュー・感想・評価

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あの「トップガン」の36年ぶりの続編。友人の死を未だに引きずり、昇進も拒み、現役を続けるマーヴェリックの(最後の)戦いを描いた作品。やはり映画館で観るべきだった…。

新型機のテストパイロットになっているマーベリック(トム・クルーズ)は、ある特殊作戦のために教官としてトップガンに戻される。
作戦は困難を極め、テストを行う中で、ほぼ実現不可能、作戦変更の憂目に遭うが、マーヴェリックが自ら実現することでそのまま実行することになる。ただ、作戦にはマーヴェリックが参加することになる。

これだけ時間が経っていても、まるで直後の作品かのように、前作と同じ雰囲気で作られている。良い意味で80年台のアメリカ万歳!感がしっかりあるのが、この時代に観ると新鮮。今時、勧善懲悪なヒーロー映画ですら珍しいが、本作は正にその感じ。しかも敵国は非常にアバウトに描かれ、言ってしまえば(民主主義の敵なら)誰でも良いレベル。

マーヴェリックとペニー(ジェニファー・コネリー)の関係や、グースの息子ルースター(マイルズ・テラー)との葛藤は本作ではマーヴェリックの悩みとしては少し弱く、前作でのマーヴェリックとグース、そしてアイスマン(ヴァル・キルマー)との関係ほどストーリーにインパクトはない。ルースターや他のトップガンたちを戦死させたくない、という想いと、自分がまだ出来るという部分、どちらが強かったのか。劇中では勿論前者として描かれるが、前作の生意気なマーヴェリックがまだ何処かにいるなら後者の可能性は捨てられない。

知的に見せよう、とか、良い映画にしよう、とかは関係無く、オーディエンスの期待に応える、望まれるものを提供する、ショーマンシップ。ある意味、古き良きハリウッド映画。
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