ガブXスカイウォーカー

超力戦隊オーレンジャーのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

超力戦隊オーレンジャー(1995年製作の映画)
2.8
小林義明はTVの戦隊、ライダー、宇宙刑事シリーズなどのパイロット版(1・2話)を始め傑作が多く、その独特の作風は特撮ファンたちから絶大的な支持を得ている名監督である。
月曜ドラマランド枠の『ゲゲゲの鬼太郎』(1985年)でも、72分と言う長編でありながら、当時の宇宙刑事シリーズのアクションを大胆に取り入れて傑作にしている(褒めすぎ?)。
当時、俺は「小林監督のもっと金をかけた大作映画を観てみたい!」と心躍らせていた。 

その声に応えるかのように、小林監督による、制作予算総額5億円をかけた(とされる)長編特撮映画『大予言 復活の巨神』(1992年)が製作された。脚本は『仮面ライダーBLACK RX』で組んだこともある江連卓。かなり期待した。
のだが・・・・・ハッキリ言って、ダラダラして退屈だった。
「きっとオリジナル長編だから好き放題やり過ぎて失敗したんだ。これが特撮ヒーロー物の劇場版なら傑作映画になるに違いない!」と思うことにした。

その約3年後、小林は『超力戦隊オーレンジャー』(1995年)の映画版を監督した。それが今作である。脚本は特撮ヒーロー物のベテラン、上原正三。小林とは何度もTVの特撮ヒーロー物で組み、傑作、佳作を生み出している。俺は「少なくともTVシリーズのパイロット(1・2話)レベルにはなるだろう」と安心していた。
ところが今作はオーレンジャーよりもゲストの子供たちの出番が多くて、特撮ヒーローのカッコ良さとダイナミックさが足りず、テンポが悪くシュールなだけ。小林の悪いところばかりがクローズアップされた結果となってしまったのだ。俺様またまたガッカリ~。

結論
小林義明は、ある程度、TV局とスポンサーのオモチャ会社の制約や要望などで縛られたTVでこそ、その才能を発揮できる監督なのかもしれない。