はる

寝ても覚めてものはるのレビュー・感想・評価

寝ても覚めても(2018年製作の映画)
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寝ても覚めてもから、寝たら覚めたらに切り替わる。都市を借りるというふうに濱口監督はいっていたけれど、風景があまりにもリアルでたまに切実だから緊張してしまう、震災時の人の渦、電子公告版に移る切り替わり、ビルに外から付けられた階段、だからこそこの撮り方は凄いと思う。近い世界がいきなりフィクションとの境目が分からなくなるような、天国はまだ遠くとも近いような。
不信感を覚えてしまう唐田えりかの中途半端な愛、でもあの行動に至るまではしっかりと描かれているしそこまで嫌悪を示すものでは無いと思う。受け入れられるかは別として。男女二人ずつのコミュニティというステレオタイプの恋愛劇はイマイチだけれど、大阪弁の軽快さとその底にある人情が宮本輝の小説みたいにドシッと腹に溜まる瞬間があった
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