馮美梅

寝ても覚めてもの馮美梅のレビュー・感想・評価

寝ても覚めても(2018年製作の映画)
3.2
好きになった彼が突然いなくなり、傷つき、そしてある日、彼に似た人を再び好きになる。見た目は似ているけれど、性格は真逆と言っていいかも。

最初は彼女の言動に戸惑っていたけれど、気が付けば彼女の事を好きになっていた。それから蜜月を過ごし、いよいよ結婚という時に、彼は世界的に有名なモデルになって再び彼女の元へ戻ってきた。

これからの自分が幸せになるにはどうすればいいのか、どちらを選べばいいかなんて重々わかっているはずなのに、ついつい出された手を掴んでしまった。でも彼女は多分、試したんじゃないかな?自分の気持ちは本当は亮平と生きて行く人生を。でも、それを確信するために麦の手を掴んでしまった。

亮平はそんな事当然のことながら理解できるわけもないし、それまでもきっと朝子が自分でなくて麦の幻影を自分に見てるんじゃないかと思っていたかもしれないだけに、あの状況はきつかったよね。

そして麦と2人で北海道に向かう自動車の中で、朝子は確信した。
同じ顔でも、同じように自分を愛してくれていたとしても、麦と亮平は違うこと。麦はあくまでも自分基準、亮平は自分の事もだけど朝子の事も大切にする人だと。だから、2人の思い入れのあるあの場所で麦と決別して、どんなことがこの先待っているとしても、本当に自分にとって大切な亮平の元へ…。

最初、なんだなんだ?と思いながらも中盤以降、朝子と亮平の関係がよくなって来てから最後まで面白く観ることが出来ました。麦とわかれて亮平の元へ行って亮平が簡単に朝子を受け入れないという終わり方は良かった。

亮平も覚悟してこれから2人の新たな人生のスタートを応援したいなと。

劇中、東京の支店から大阪に戻ることなった亮平の新居。大阪の映像が写って、2人が不動産屋さんに連れられてきた家の内覧のシーンで耳を疑った(笑)

近くに流れているのが「天野川(天の川)」…ええっ!!!なんで?
なんで天野川。ということはこの場所は交野か枚方という設定なの?どっち?どっち?

どうやら、設定的には枚方みたいです(所々に枚方の地番が)でも実際撮影は東京かどこかだったそうですけど、でもなんでわざわざ大阪の住居をピンポイントでそんな場所にと元住民は思ったわけです。(天の川伝説に主人公たちをあてたのかしら?)めっちゃニッチなシーンですがビックリしました(笑)

東出さんは麦と亮平の2役を上手く演じ分けていました。
私だってどんだけかっこよくても麦より亮平の方が絶対いい。
馮美梅

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