くまちゃん

処刑人IIのくまちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

処刑人II(2009年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

前作とはテイストが変わり青春映画のような趣がある。

犯人を追うユーニス特別捜査官は、前作におけるスメッカーのように頭脳明晰でプロファイリング能力に長ける。
しかし中盤でマクマナス兄弟の信者であることが提示され、一気に興が削がれる。
前作はマクマナスとマフィア、スメッカー、さらには殺し屋イル・ドゥーチェと四つ巴の対立構造が徐々に溶け合ってく様が心地よく、そこに至るまでのシークエンスが一種のカタルシスとなっていた。

今回は仲間が多く、チームになったことで孤高の格好良さが半減していたように思う。

アクションも少なく、バイオレンスも少ない。

8年前の裁判所での事件以降、彼らは鳴りを潜めていた。
ではなぜ、自分達の正体を明かしたのか。
それでマクマナス達が犯罪の抑止として働いているわけでもなく、自警団として活動を続けているわけでもない。
そもそも彼らは殺しに関しては素人だ。
それが8年のブランク明けでスマートな仕事ができるだろうか。

今作は、前作を否定し、悪党退治の大義名分が薄れたことでさらに自己満足が強くなった印象がある。
くまちゃん

くまちゃん