牙狼劇場版4作目で流牙版2作目にあたる作品でコレは流牙版の〆になる作品である。
TVシーズン1&2、更にはスピンオフ系の作品まで拾い上げ、キャストも流牙版オールスター級の総動員。
『コレは否が応でもテンション上がりまくりではないか!』
と観る側にも力(リキ)が入る作品
…なのだが、
あえて言う。
「何でこうなった??」
ぶっちゃけ言うと内容が薄過ぎる。
敵役にカリスマ性を出したいのかもしれないが、TVシーズン2を無理矢理に"焼き増し"した感が強いというか何というか…
アクションは凄い。
生身のアクションは…だ。
だが鎧の召喚が少ない。
大人の事情かもしれないし、あえて鎧に頼らない作品にしたかったのかもしれない。
だが、やはりコレは《牙狼》、つまりヒーロー物だ。
鎧を出せない(出さない)分、オールスター&アクションてんこ盛りというのは(頑張った演者には申し訳ないが)少し難儀だったか…
ワシはアクションの勢い押しを否定するタイプではない。
だとしても展開のメリハリや強弱は大事。
だが結局はソレで上手くまとめるには至らずストーリー展開頼みな部分もあって、ソレで内容がコレではアガり切れない。
となればやはり物語に強さが欲しい。
なのにソコが"焼き増し"では観てても
『…まだやるの?』
になってしまう。
TVシーズン1は青春モノ&スポ根、シーズン2は恋愛モノの要素を入れ〈成長譚〉として冴島ラインとは明らかにカラーを変え せっかく育て上げた流牙版牙狼をこういう形で終わらせてしまったのは正直言って残念である。
演者の方々もある意味一緒に成長して来たのだろうし、そういう意味でもこういう展開ならば もっと物語を濃くして欲しかったという気持ちが強い。
監督が雨宮慶太とあるが、わりと信頼できる人達に任せていたらしい。だからといってソレが原因か否かは分からないのだが、どうにも鑑賞終了まで観ててアガり切れんのよ。
いくら流牙版オールスターとはいえ【エクスペンダブルズ】をやるには早過ぎるよなぁ…
かといって全てがダメというワケじゃない。
何度も言うが、アクション自体は良い!
演技も皆んな馴染んでいた。積み重ねを感じる。
個人的には池田純矢(蛇崩猛竜役)がやはり上手い(&動きも良い)と思った。
だからこそ、やはり物語をもっと濃くして欲しかった。
序盤のテンションUPを超えそうで超えない展開が歯痒かった。
そもそもコレじゃ
『またJINGAかよ…』
ってなりませんかね?
ぶっちゃけ牙狼のシリーズが好きで、ましてや好きなキャラクターが多い流牙版の〆な作品にこういう感想は書きたくなかったですよ。
でも、ストーリーだけで考えるなら ぶっちゃけスコアはもっと下である…と言っておきます。
…あ、ポスターアートはカッコイイよ。