二万年前のヨーロッパを舞台に狩りの途中で仲間たちと離れ離れになった少年ケダの険しき帰還の旅路を描いたアドベンチャー。
ワンちゃんLOVE映画案件。正確には狼ですが。人間と狼の言語不要の絆を描いたファミリー映画で、そこはかとなくディズニー映画の匂いがプンプンしてくるがソニー映画です。
可もなく不可もなくといった映画で特別新しいものを見たような感覚には襲われないが、雄大な自然が美しい映像美と動物好きにはたまらない物語となっていてそれなりに楽しめた。
だが、物語が描くテーマは個人的には今となっては古臭いかなと感じてしまった。心優しき少年が親の元へ帰るために逞しくなることはサバイバルなのだから別に構わない。だけども男らしくあらねばならないと願う父親のありかたを問う内容にはなっていなくて、母親の息子を想う言葉がそっくり肯定される物語になると思っていただけに残念だった。2万年前の話だからそうであることはなんら不思議ではないのだが、ファミリー映画ならそこをもっと考えてほしかった。
ワンちゃんの演技素晴らしいです。
