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フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法のaのレビュー・感想・評価

4.0
「大人が泣く時わかるんだよ」

毎日が冒険や新しい発見の宝庫、そんな子供たちにとって、フューチャーランドは確かに夢の国だった。
冒頭から、可愛い色彩に溢れてる。使う言葉は下品なのに、思考はあどけない子供そのままで。
平凡のぬるま湯に浸かった私にとって、彼女たちは異常で、“間違っている”ように初見では感じてしまえるけど、そこにはきちんと親子の愛が存在していて、懸命に日々を生きている。なにも悲劇ばかりが悲劇ではないんだな、と思った。2時間の長尺の中、はじめて子供の涙を見たとき、忘れ去られたバスタブの水のように数多の思いが流れ溢れた。

淡々と進む系で、メッセージ性はあるけど雰囲気映画。女性にフォーカスした映画だと思ったから、男性が観るでは感じ方違うのかも。子供たちのシーンは画面いっぱいに大胆に映して、大人たちのシーンは一点固定で客観的に見せてくれる。簡単に言葉で批評できない、誰ひとり憎んではいけない作品に感じた。
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