フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法のaaのネタバレレビュー・内容・結末

アメリカの社会問題、隠れホームレスがテーマ。貧困で家も借りれず安モーテルに泊まる家族が抱える様々な問題。月並みな言葉だがよく考えさせられるし単純なドキュメンタリー風に収まらず映画としても美しい。劇中に出てくる「マジックキャッスル」は実在のモーテルで今も営業しているらしい。薄紫のとても可愛い外観。その他出てくる店や街並みもカラフルでアメリカらしく目が楽しい。最初は親の気性の荒さに苛々したがこれはある種のドキュメンタリーだと考えたら徐々に可哀想だという気持ちに移行した。本人が自覚しているかはともかく、十分な補償も受けられず小さい子供を抱えながらその日暮しをするストレスははかり知れないだろう。でもそんな中でも子供には常に愛情たっぷりで接していたし、決して悲観的ではなく、可愛い服を着て明るい音楽をかけて過ごしていて、裕福で良い家に住んでいようがそれが出来ない人がどれだけ多いことかを考えたら、最後には凄いなと考えていた。勿論暴力も無銭飲食も売春も諸々駄目なことだし知能は低いが、こういう人達もきちんと暮らしていける世界は理想だ。