牛猫

最後の望みの牛猫のレビュー・感想・評価

最後の望み(2014年製作の映画)
3.9
25年前に叔父を殺し精神病院に入院する父親に息子が亡き母親の遺言を伝えにいく話。

精神病院の中の一室というシチュエーションと、徐々に暗くなる映像の雰囲気が世にも奇妙な物語っぽい。
途中でオチはなんとなく予想はついたけど、救いがなさすぎてモヤモヤする。
母ちゃん死ぬ間際にとんでもない爆弾置いていって引っ掻き回しすぎ。事情を知らない息子に背負わすにはあまりにも重すぎる。そこまで口を噤んだのだから責任持って墓場まで持っていってくれよ。

母親の最後の望みだからといって、わざわざ暗い森の中に出向いていった挙句、短期間に色々なものを失うことになった息子がただただ可哀想。それとも息子は薄々勘付いていてわざと話したのかな。
結局誰も幸せになってない。強いていうなら亡くなった母親かな。

短い時間の中で含みを持たせる終わり方。胸糞悪いけど、観終わった後もう一度最初から見返したくなるような想像を掻き立てられる秀逸なショートフィルムだった。
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