【第30回ヨーロッパ映画賞 ドキュメンタリー賞受賞】
ヨーロッパ映画賞の他にも山形国際ドキュメンタリー映画祭の大賞など世界各国の映画祭で評価された作品。
自閉症の弟ニコデムと姉オラが主人公ではあるが、自閉症を描きたいのではなく身勝手な大人たちに振り回される子供たちがテーマである。
酒びたりでなかなか帰って来ずオラに弟の世話を任せっきりの父と気まぐれに帰って来ては赤ちゃんの世話をオラに押し付ける母にひたすらムカつく。
健気に母親に電話してきて、赤ちゃんの世話で負担が増えてるのに帰ってきて嬉しそうなオラは見ていて可愛そうだった。弟の後見人的な人には父の飲酒を隠したりして健気…
そりゃ神に頼りたくもなるわ。聖書の教えはあまりに理想主義すぎてあまり理解できないのだが、弟もちゃんと覚えたりして偉い。顔もけっこう整ってるしモテそう。
大人側からの視点を一切排除することで「大人の事情」がいかに子供にとって邪魔なものかを描き出すことに成功している。